「スーパー耐性蚊」という言葉を聞いたことがありますか?
2023年から殺虫剤が効かない蚊がいるとニュースなどで取り上げられるようになりました。
スーパー耐性蚊の対策方法を調べました。
スーパー耐性蚊とは何か
スーパー耐性蚊とは殺虫剤が効きづらい蚊のことです。
スーパー耐性蚊となったネッタイシマカは従来から使われている標準的な殺虫剤「ピレスロイド系殺虫剤」に1000倍の耐性があり、実質「殺虫剤が効かない」と言ってもいいほど。
スーパー耐性蚊は数年前にベトナム・カンボジアで発見されました。
スーパー耐性蚊が出現したわけ
スーパー耐性蚊の発生は、ネッタイシマカの遺伝子が突然変異したことが要因と言われています。
ネッタイシマカを含め、蚊を防ぐためには主にピレスロイド系殺虫剤が使用されています。
ピレスロイド系殺虫剤は蚊取り線香の有効成分と同じグループに属しています。
殺虫効果が高い反面、人間や家畜への毒性が低いためよく使われている殺虫剤です。
ピレスロイド系の同じ殺虫剤を継続的に使用し続けるうち、たまたま耐性を身につけた蚊が生き残って繁殖し(突然変異)、「スーパー耐性蚊」が生まれているのではないかと考えられています。
スーパー耐性蚊の広がり
殺虫剤がほぼ効かないスーパー耐性蚊は東南アジアのインドシナ半島(ベトナム・カンボジア)で発見されました。
では日本を含む世界でどのくらいの地域でスーパー耐性蚊が生息しているのでしょうか。
スーパー耐性蚊の生息域
現時点ではスーパー耐性蚊の生息域はけして広くありません。
2021年2月に発表された調査では、ベトナム・カンボジアでスーパー耐性蚊が発見されました。
一方、ラオスやタイ、中国といった近隣の国ではスーパー耐性蚊は見つかりませんでした。
しかし、同様の耐性を持つ蚊はインドシナ半島やアジアの他地域へと徐々に広がっていく恐れがあります。
日本でスーパー耐性蚊が増える可能性はあるか
結論から言うと、すぐに日本でスーパー耐性蚊が増える可能性は低そうです。
スーパー耐性蚊はネッタイシマカが変異したものです。
「ネッタイシマカ」は熱帯や亜熱帯地方でしか生息できないので、日本では冬を越せません。
ただし、気温の変化と人流によってスーパー耐性蚊の生息域が広がる可能性もあります。
日本も温暖化が進み平均気温が上がればスーパー耐性蚊が増殖するかもしれません。
また、航空機などに紛れ込んでスーパー耐性蚊が日本に侵入する可能性はあります。
国立感染症研究所によれば、「日本ではおおよそ種子島以南においてネッタイシマカが定着する可能性がある。」とのこと。
今のところ過剰に心配する必要はなさそうです。
しかし、温暖化が進んでネッタイシマカが繁殖しやすい環境になったり、蚊の遺伝子にさらなる突然変異が起こったりする可能性もありますね。
蚊による被害
蚊が媒介する病気にはデング熱、マラリア、ジカ熱、黄熱などがあります。
ネッタイシマカはデング熱を媒介する蚊なので、スーパー耐性蚊の増加・侵入によりデング熱の拡大が懸念されます。
スーパー耐性蚊を寄せ付けない10の対策
ではスーパー耐性蚊を防ぐにはどうしたらいいでしょうか。
スーパー耐性蚊にかぎらず蚊の被害防止に使える方法ですので、ぜひ試してみてください。
蚊帳を使う
蚊帳を使用することで、寝ている間の蚊の侵入を防ぐのも昔ながらの方法です。
部屋の壁から吊るすもの、傘状のもの、底付きで睡眠スペース全体をカバーするものなど多くの種類が作られています。自分の生活シーンに合わせて選んでください。
蚊帳には、虫除けの薬剤を塗布加工したものもあります。ぜったいに虫を寄せ付けたくない方は検討してみるといいでしょう。
ただし、化学物質過敏症など薬剤が苦手な方は、薬剤を使っていない昔ながらの蚊帳のほうが安全です。
窓やドアに網戸を設置する
室内に蚊が侵入しないように、窓やドアにしっかりとした網戸を設置し、隙間を塞ぐのも良い方法です。
網戸を設置すれば風を通しながら虫の侵入を防げます。
窓やドアの形状によっては設置しづらいこともありますが、部屋を広々と使えるメリットがあります。
虫除けスプレー・防虫クリーム等の使用
屋外では蚊帳や網戸は役立ちませんよね。
その際は虫除けスプレーや防虫クリームを使いましょう。
蚊や害虫に防虫剤の耐性をつけさせないよう、何種類かの防虫スプレー等を使いまわしてみるのもいいかもしれません。
スーパー耐性蚊用の防虫クリーム
ただし注意してほしいのは、スーパー耐性蚊には今までの防虫スプレーや虫除けクリームは効きにくいということ。
なにしろ殺虫剤に1000倍の耐性があるので、今までの製品はあまり効果が期待できません。
2022年6月、花王がシリコーンオイルが含まれた蚊除けのクリームを開発し話題になりました。
このシリコーンオイルが含まれた蚊除けクリームを塗ると、蚊は肌に止まっても1秒以内に離れていくそうです。
蚊はすぐに離れていくので、もちろん血を吸われることもありません。
しかし残念ながら2024年6月現在、このシリコーンオイル入りの蚊除けクリームは日本では販売されていないようです。
タイでは販売されているので、入手するためには逆輸入などが必要になります。
虫よけを肌に塗る順番に注意
日焼け止めと虫よけスプレーを同時に使うときは、塗布する順番も大切です。
虫よけスプレーのあとに日焼け止めを塗ると、防虫効果は大幅に減ってしまいます。
確実な虫刺され防止のため、防虫スプレーは最後に使いましょう。
長袖・長ズボンの着用
皮膚が露出しているとどうしても虫に刺されやすいもの。
露出部分を減らすために、薄手でも長袖・長ズボンを着用することで、蚊に刺されるリスクを減らします。
蚊は黒など濃い色の服に寄ってきやすいので、白など淡い色の服を着ておくとさらに良いでしょう。
屋外活動の時間を調整する
屋外活動は蚊が活発に活動する夕方や早朝を避けて行ないましょう。
蚊の活動時間を割ければ蚊に刺される機会が減ります。
そうはいっても真夏の昼間は熱中症の危険もあります。
ムリせずこまめに水分補給をしたり、日が暮れてから行動するなどしましょう。
蚊の発生する場所を減らす
蚊の繁殖を防ぐためには、家の周りの水たまりや溜まり水を定期的に除去することが大事です。
わずか1ミリの深さの水でも蚊の幼虫・ボウフラがわきます。
鉢植えの受け皿や雨水が溜まる場所など、水が溜まる場所を掃除しておきましょう。
また、蚊が潜む草の茂みを少なくすることも効果的です。
草刈りが大変な人は除草剤を使うのも一つの手ですよ。
蚊取り器の使用
電気蚊取り器や蚊取り線香を使用することで、室内の蚊を撃退します。
昔ながらの方法ですが、今でも十分効果的です。
電気蚊取り器には紫外線ライトで蚊を引き寄せるタイプなどもありますよ。
香りによる防御
動物にはそれぞれ苦手とする匂いがあります。
蚊が嫌う香りはレモングラス、ユーカリ、ラベンダー、ミントなどのハーブ系です。
レモングラスやユーカリオイルなど、蚊が嫌う香りのするエッセンシャルオイルを使うことで、蚊を遠ざける方法もあります。
これらをディフューザーで部屋に拡散させるのも効果的です。
また、ミント精油を入れたお風呂に入ると湯上りが涼しくなります。ただし肌が弱い方にはおすすめしません。
室内の空気を循環させる
扇風機を使って空気を循環させると、蚊は飛び回りにくくなり、蚊に刺されることも減ります。
蚊は風を嫌うため、扇風機の風が効果的です。
扇風機はクーラーよりも経済的で、冷えすぎも予防できます。
防虫植物を植える
ラベンダー、レモングラス、バジルなど、蚊が嫌う植物を庭やベランダに植えて蚊の侵入を防ぐ方法もあります。
ハーブ系の植物は蚊を防ぐだけでなく、美しい庭を楽しめます。
さらに植物によっては料理にも使えるので一石三鳥ですね。
いろんな方法でスーパー耐性蚊に備えよう
スーパー耐性蚊は今のところ日本にはいないと言ってよいでしょう。
しかしベトナムなど東南アジアに出かけるときは注意が必要ですし、人流によって日本に侵入したり、温暖化が進めば日本国内でも増える可能性があります。
蚊はデング熱、マラリアなどの病気を運ぶ害虫です。
いろんな防虫対策を知って、スーパー耐性蚊に備えましょう。
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