春から秋にかけて、川沿いや公園、キャンプ場などでよく見かける「ふわふわと舞う小さな虫の群れ」。それがいわゆる「蚊柱(かばしら)」です。
散歩中や通勤・通学中に頭の上や目の前にまとわりついてきて、うっとうしく感じたことがある方も多いのではないでしょうか?
今回は、この蚊柱を作る「ユスリカ」について詳しく解説します。
蚊柱とは?
「蚊柱」とは、多数の小さな昆虫が集まって、空中で群れを成して飛んでいる現象です。その見た目から「虫の塊」「空中のもや」のようにも見えますが、これはほとんどがユスリカという昆虫の群れです。
ユスリカってどんな虫?
ユスリカは、ハエ目ユスリカ科に属する昆虫で、日本全国の水辺や草地に生息し、春から秋にかけて大量に発生します。日本には約2000種います。
ユスリカは、見た目は蚊に似ており、細長い体に長い脚を持ちます。
蚊とちがって人を刺さない点は安心ですね。

簡単にいえばハエの仲間なんだね
蚊じゃないことにびっくり
ユスリカの別名
ユスリカは地域によっていろんな呼び方をされ、「頭虫」「脳食い虫」という別名があります。

「脳食い虫」って呼び方が怖い!!!!!
ほかには、「びわこ虫」(滋賀)「ワイワイ虫」(群馬)「キャサリン」(大阪)などとも呼ばれます。

「キャサリン」呼びは昭和22年のキャサリン台風に由来するらしいよ
ユスリカの寿命
ユスリカの寿命は非常に短く、成虫になってから2、3日程度、長くても一週間です。
その間に繁殖行動を行うことが主な役割で、口や消化器はなく、人間を刺したり、血を吸ったりすることもないため長生きできないのです。

ごはんも食べられないなんて、一生が儚すぎる
アレルギーとの関係
刺さないとはいえ、ユスリカの死骸や糞、羽などがアレルゲンとなり、喘息やアレルギー性鼻炎を引き起こす原因になることもあります。特に室内や河川敷付近の住宅では注意が必要です。
ユスリカと水辺の生態系
「蚊柱は気持ち悪い、ユスリカなんていなければいい……!」
とつい思ってしまいますが、ユスリカも生態系の一角を担っています。
水中で生まれたユスリカは幼虫時には泥や水中の有機物を食べるため、河川の水質を改善する働きを持っています。
また、魚や鳥などのエサにもなっており、水辺の生態系の一部を担っています。
ユスリカがいなければ、水辺の環境も変化し、魚や鳥なども生きられなくなるかもしれません。
蚊柱の発生条件
蚊柱は次のような条件で発生しやすくなります。
気温:15℃〜25℃
時間帯:夕方〜夜(とくに無風の日)
場所:川沿い、池の近く、公園、草むら、キャンプ場など
天候:湿度が高く、風が少ないとき
特に春〜秋にかけての穏やかな日が要注意です。
また、光に誘引されやすいので、建物の明かりに向かって開いたドアや窓から屋内へ入ることがよくあります
なぜ群れをつくるの?
ユスリカの蚊柱は、繁殖のための「婚活行動」です。
オスが一斉に群れを作り、その中にメスが飛び込んできて交尾が行われます。これは主に夕方から日没前後の時間帯によく見られます。
なぜ人についてくるの?
蚊柱が人の頭の上にできやすいのは、人間がちょうどいい「目印(ランドマーク)」になるから。ユスリカは光や物の影、風の流れを頼りに群れを作りますが、人間の頭部がその目印になることがあります。
繁殖のためにオスが集まる目印になってしまうと、蚊柱がなかなか振り払えなくなってしまうのです。
蚊柱がついてきたら
運悪く蚊柱がじぶんの回りについてきたら、代わりにユスリカの目印になる高いものを探してください。
たとえば電柱、道路標識、カーブミラーなどです。
頭を低くしてそれらに近づけば、蚊柱が目印を人間より高いものに変えてくれるかもしれません。
蚊柱を避けるには?
ユスリカの寿命は2,3日程度ととても短く、水辺であれば殺虫剤で駆除しても次から次へとやってきます。殺虫剤での対処は難しいです。
蚊柱に突っ込んでしまって不快な思いをしないためには、次のような対策がおすすめです。
- 群れている場所には近づかない
- 帽子やフードを着用する(頭をランドマークにされにくい)
- 風のある場所を選ぶ(風で群れができにくい)
- 照明を控えめに(光に集まりやすいため)
- 虫よけネットや蚊帳を使う
アウトドアの救世主!「蚊帳」で蚊柱もシャットアウト
ユスリカは刺しませんが、キャンプなどで大量に寄ってくると不快ですよね。そんなときにおすすめなのが、「アウトドア蚊帳」です。
ユスリカが目や口に入ると不快ですし、食事中に入り込んでしまうこともあります。
蚊帳を張ることで、物理的にユスリカやほかの虫を遮断しながら自然と触れ合える空間を作ることができます。

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おわりに:自然を楽しみながら、虫とも上手に付き合おう
ユスリカの蚊柱は、人間に危害を加えることはありません。しかし、数が多いと不快に感じたり、アレルギーの原因になったりもします。
殺虫剤など虫よけで防ぐにも限界がありますし、自然と共に過ごすアウトドアでは、「防ぐ」よりも「共存する」ための工夫が大切です。
蚊帳などの昔ながらの知恵も活かしながら、快適で楽しいアウトドアライフを楽しみましょう!

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